水質管理と水の循環に関する研究

環境ホルモン(外因性内分泌攪乱化学物質)

「環境ホルモン」とは、生体の成長、生殖や行動に関するホルモンの作用を阻害する性質を持っている化学物質のことです。生物の種類によって現れる障害は異なるが、雌では性成熟の遅れ、生殖可能齢の短縮、妊娠維持困難・流産などが見出され、雄では精巣萎縮、精子減少、性行動の異常等が報告されています。たとえば、アメリカのアポプカ湖ではワニの雄の生殖器が小さくなり子ワニの数が減少、イギリスのある川では雌雄同体が多数発生などの報告があります。
当研究室では環境ホルモンの生物への影響に関する研究や機械による測定方法の研究を行っています。

関連する修論&卒論
●エストロゲン様物質によるアフリカツメガエルの性分化異常現象とこれを用いた環境水の評価
●受容体結合試験によるエストロゲン様物質の測定法と環境試料への適用性
●都市下水処理場と淀川水系におけるエストロゲン様物質の挙動

エストロゲン
エストロゲンの構造式

ビスフェノールA
ビスフェノールAの構造式

ノニルフェノール
ノニルフェノールの構造式

微量汚染物質の環境分布調査

日常生活に使われている化学物質の中で,環境に悪影響を与える可能性のある農薬類,多環芳香族炭化水素類(PAHs)などが,環境中にどのように分布し,どのように移動しているのかについて,大和川などの水系を対象に調査しています。

関連する修論&卒論
●大和川における農薬類の流下特性とエストロゲン様活性への寄与
●大和川における多環芳香族炭化水素類の分配と流下特性
●多環芳香族炭化水素類の粘土鉱物への収脱着特性



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